プチ断食の効果(宿便、メタボ予防、長寿遺伝子への影響)

プチ断食のことがNHKのためしてガッテンで放送されていました。最近はやりの「断食」健康法は、ダイエットや、生活習慣病の予防などに効果があるいわれているので挑戦する人が増えています。しかし、やり方を間違えると健康を害することもありますので注意が必要です。



プチ断食とは

プチ断食とは、本格的な長期間の断食ではなく、毎日の朝食を抜く半日断食や、週末だけは飲み物を主とした食事だけにしてしまうという週末断食など、最近流行している 健康法楽天 です。

プチ断食の体への影響

プチ断食で体へ以下のように様々な影響があります。プチ断食は必ずしも良いことばかりではありませんので、これを行なう場合は注意して行なうことが大切です。健康になろうとして不健康な状態を作ったのでは本末転倒です。

プチ断食は体の中にケトン体が増えることがあります

プチ断食をして食事を減らしてエネルギー不足の状態が続いた場合、体は脂肪を分解して、「ケトン体」という物質を作ります。これは、脂肪を分解して作っているので、体内の脂肪が減る為に、ダイエットやメタボリックシンドロームや生活習慣病には効果的と考えられます。

しかし、ケトン体が体内で増えすぎると、体液が酸性になって「ケトアシドーシス」という状態になります。症状が進むと意識障害に至ることもあるそうですので注意します。

プチ断食は脂肪と同時に筋肉も減少することがあります

エネルギー不足の状態が長引くと、脂肪が分解されるだけではありません。体の筋肉も分解されるようになります。筋肉の減少などが起こらないように、最低限の栄養は確保しましょう。また、筋力強化の運動も大切です。筋力を使う運動も併用すれば断食を軽くすることもできます。

1日のタンパク質摂取の必要量は、成人男性で60g、成人女性で50gです。食事を減らしすぎないようにして、栄養のバランスには気をつけてください。何事もやり過ぎは禁物です。

プチ断食は便通が改善します

宿便というのは、便通の後、大腸にこびりついて残った便という印象がありますが、本来、こういうものは存在しないとのことです。大腸は新陳代謝が頻繁で、大腸に便が無ければ、こびりついた便は大腸の内壁と共に剥がれて、いつも綺麗な状態になっているそうです。

プチ断食の効果は便通に関しては、「空腹期強収縮」という現象があります。胃や小腸は、空腹時には激しく収縮して(場合によってはお腹がグーグー鳴って)、残った食べカスや細胞の死骸などを大腸や肛門へと排出させようとします。これが胃腸を綺麗にする効果です。つまり、宿便が出るということです。

空腹期強収縮は食後約7時間で起こるので、食事後約7時間何も食べなければ、必ずしも断食をする必要はありません。これは、食事の内容によって変わりますので、夕食を食べたら朝まで何も食べなければ、必ずしも朝食を抜く必要はないということです。

便通に関係するもう一つの大切なことは、食べ物を食べた後の「胃・大腸反射」という大腸のぜんどう運動です。毎朝同じ時刻に朝食を食べるのは、便通の改善に大切な方法と言えます。

プチ断食はアンチエイジングに効果があります

最近注目されているのが、少食による「長寿遺伝子」の活性化です。プチ断食をすることで、「長寿遺伝子」の働きを高めることができます。

長寿遺伝子のひとつの「Sir2」(サーツー)遺伝子は酵母菌から発見されたのですが、この遺伝子はエサがたくさんあって、温かいぬくぬくとした環境に育った酵母菌では活性がありません。

エサが乏しくて寒い環境では「Sir2」遺伝子の活性が認められたそうです。人間でいえば、カロリー制限が重要です。食べ過ぎてぶくぶく太っている人では、この遺伝子は活発に働きません。まず、食べ過ぎない適正な体重を維持することです。

もうひとつ重要なことは、この遺伝子は人なら誰でも持っていることです。長寿遺伝子を活性化させてあなたも長寿の仲間入りをしましょう。

つまり、毎日の食事を腹八分にする(少食にする)ことで、「長寿遺伝子」の活性化が可能です。アンチエイジングの点では、別に食事を抜く必要はなく、毎日の食事の量を吟味することが大事なようです。