酸性食品、アルカリ性食品と結石
何十年も前の話ですが、酸性食品とアルカリ性食品について論じられた時期がありました。酸性食品を食べると血液が酸性になるので、アルカリ性食品を食べて血液を弱アルカリ性にするのが良いと言われてきました。今ではその考えは間違いだとわかってきました。今日では酸性食品、アルカリ性食品の区別は全く意味が無いのでしょうか。
酸性食品、アルカリ性食品とは
ちょっと考えると口に入れた時にすっぱい 梅干し楽天 は、酸性なので酸性食品ではないかと思われそうですが実は違うのです。梅干しは立派なアルカリ性食品なのです。
その食品が酸性食品なのかアルカリ性食品なのかは、食品を加熱して残った灰を水に溶かして、酸性になるのかアルカリ性になるかどうかで判断します。
ずいぶん前の話ですが、NHKの「ためしてガッテン」で実験していました。酸性食品ばかり食べたグループと、アルカリ性食品ばかり食べたグループに分けて、3日後に尿のPHを測定しました。その結果は、酸性食品を食べたグループは酸性の尿の人が多くなり、アルカリ性食品を食べたグループはアルカリ性の尿の人が多くなりました。
つまり、酸性食品を食べても体液は酸性になるわけではなく、排出する物が酸性になるのです。血液等の体液は何を食べても、自動制御でほぼPH=7.4の弱アルカリ性になるようになっています。そうでないと、生命を維持できません。
酸性食品の例
酸性食品の中の元素には、イオウ、リン、塩素が多く含まれています。酸性食品の例として、肉(馬、豚、牛、鳥)、魚、カツオブシ、スルメ、米、パン、小麦粉、卵、チーズ、バター、清酒、ビール、落花生等があります。
アルカリ性食品の例
アルカリ性食品の中の元素には、カリウム、ナトリウム、マグネシウムが多く含まれています。アルカリ性食品の例として、ニンジン、大根、カボチャ、サツマイモ、ほうれん草、バナナ、栗、イチゴ、みかん、レモン、梅干し、コンブ、コーヒー、シイタケ等があります。
結石と酸性食品、アルカリ性食品の関係
前記のNHKで放送された実験でもわかる通り、酸性食品を食べると酸性の尿になり、アルカリ性食品を食べるとアルカリ性の尿になることから、腎臓結石の発症と関係があることがわかります。
つまり、酸性食品を多く食べると尿が酸性になって結石ができやすいと言えます。
最近の若い人は、肉類が好きな人が多く、野菜をほとんど食べない人もあるようです。この為に、結石になる人が増えています。
大多数の結石とは無縁の人は、色々な食品をバランス良く食べたから健康的なのは言うまでもありません。結石や腎臓病を予防する為には、水分を多くとることも大切な事です。腎臓病になっている人は水分の摂取が制限されることもあります。