良性発作性頭位めまい症

良性発作性頭位めまい症は、頭をちょっと左右に動かした時よく起こる病気です。頭の位置の変化で内耳の三半規管が耳石で刺激されて、短時間だけ回転性のめまいが起こることがあります。エプリー法という治療を行なうと自分でも治せるものです。



良性発作性頭位めまい症とは

良性発作性頭位めまい症はよくある病気です。私にも経験がありますが、初めての時は突然の回転性のめまいにとても不安になるものです。ひどい人は吐き気もあるようです。

これは、本来は、耳の奥の内耳の卵形嚢や球形嚢に入っているはずの耳石(カルシウムの粒子)が、内耳の三半規管にはがれて移動した時に起こります。良性と言われるのは放っておいても、時間が掛かりますが自然に治るものです。

良性発作性頭位めまい症の体験

私は2012年4月に骨盤骨折で入院した時、長時間ベッドで寝ていた時に体験しました。何気なく寝返りをした時、今まで経験したことのない目が回るような回転性の「めまい」を感じました。じっとしていればそのうち収まりましたが、少し動くとまためまいを感じました。

病院だったので、看護師(婦)に相談しましたがあまり真剣には考えてくれませんでした。妻も看護師の資格があるので相談すると、インターネットで調べてくれて「良性発作性頭位めまい症」だろうとのことでした。

妻によると、エプリー法という治療方法があるとの事で自分でやってみました。ベッドの端から頭が出るように仰向けに寝てから、頭を下げたまま右又は左にゆっくりと向くのです。

めまいが起こってもじっとしていて、これを何度か繰り返して、頭を下げたまま、めまいが起こらない方向(通常は左側)から腹ばいになってから起き上がります。

何日にもわたって何度かこれを繰り返していたらそのうちに治ってしまいました。

エプリー法による治療方法

エプリー法による良性発作性頭位めまい症の 治療方法楽天 は次のようにします。ベッドの端にベッドから頭が出るように仰向けに寝ます。そして後ろ側に頭を下げます。大きめの枕か布団などを背中と首の辺りに当てても良いかも知れません。

頭を下げたままめまいのする方向(普通は右側)に約45度頭を向けます。めまいがしてもそのまま約3分間じっとしています。

今度は頭を下げたまま反対側(普通は左側)に45度くらいに頭を向けます。そのまま約3分間じっとしています。頭は下げたままで体を横向きから腹ばいに近い位置にします。そのままで約3分間じっとしていてから体をゆっくりと起こします。

これを1日に何回か繰り返します。治らなければ何日もやってみてください。

エプリー法を行なう時の注意点

エプリー法を行なう時、もし回転性のめまいが起こってもそのまま行なってください。実施したその日は、できれば夜まで横になって寝ないようにします。

もし、横になって寝なければならない場合は枕を少し高くして頭が下がらないようにします。この病気は必ず治りますので自信を持って行なってください。不安になることはありません。

医療機関での治療方法

医療機関でもエプリー法によって治療を行なうことがありますが、その時、フレンツェル眼鏡という特殊な眼鏡を患者にかけてもらって行なうことがあります。これは、患者の目を拡大して観察することができます。

めまいが起こると、「眼振」という眼球の異常な動きが起こるのでこれを観察しながら耳石を元の位置に戻すのです。