帯状疱疹(ヘルペス)の体験記

私は約65歳で初めて帯状疱疹(ヘルペス)にかかりました。最初は右の脇腹に虫刺されのような痛みと赤い発疹がありました。痛みはチャドクガに刺されたようなピリピリとした痛みです。発疹は赤くて小さいブツブツがありました。治療方法は主に抗ウイルス薬の飲み薬と塗り薬です。



帯状疱疹にかかった私の右腹と背中

帯状疱疹にかかった私の右腹の写真

この写真は帯状疱疹(たいじょうほうしん)が発症して(9月初め頃)から約5日間が経過した私の右腹の写真です。このヘソの上の発疹は最初は(3日程前には)無かったものです。

これ以外にも背中のほぼ同じ高さと少し上にも同様な発疹が数ヶ所ありました。発疹ができたのは体の右側だけです。

疱疹の表面を手で撫でるだけで、チャドクガの幼虫(毛虫)に刺されたようなピリピリとした痛みがありました。

数日間、抗ウイルス薬で治療したら、発疹のブツブツが滑らかになって痛みも低下していきました。

帯状疱疹とは

たいていの人は子供の頃に水痘(水ぼうそう)にかかりますが、水痘が治った後に同じウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が神経節などに残っていて、このウイルスに対する体の免疫が低下(免疫切れ)したり、体調が悪い場合にウイルスが活性化されて発症するものです。発症は暑い夏や季節の変わり目に多いようです。

神経系統に添って帯状に発疹ができることから帯状疱疹と呼んでいます。普通は皮膚の表面に発疹が現れてその後数日で水膨(みずぶくれ)ができる場合があります。体の片側だけにできるのが特徴です。

痛みはピリピリとした強い痛みが多いのですが、人によってはあまり痛みの無い場合もあります。中には痒み程度の人もあるようです。私は、触るとピリピリとした痛みがありましたが、何もしなければ、痛いということはありませんでした。

帯状疱疹の治療方法

医師による早期の治療が有効で、私は発症してすぐに医療機関にかかりました。診療科目は皮膚科が良いと思いますが、無ければ内科や外科でもかまいません。

治療薬は 抗ウイルス薬楽天 のバルトレックス錠500の内服薬を毎食後2錠7日間服用しました。この薬は非常に高価なものです。(保険で3割自己負担の場合、1週間の治療費は診察も含めて1万円弱でした)

患部に塗る薬は、同じく抗ウイルス薬のカサールクリーム3%5g(ジェネリック薬)を3個処方されました。1日1回塗るとのことですが、1日1回では1個でも1週間以上もちます。私は1日に3回程度、適度に患部に塗りました。

痛み止めはカロナール錠200(ジェネリック薬)を10回分処方されましたが、痛くて飲む程ではないので、一度も使いませんでした。

抗ウイルス薬は水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑制する効果だけで、ウイルスを直接殺すことはできません。抗ウイルス薬は発病の初期に投与しないと効果が期待できないようです。

治癒が早ければ1週間程度でかさぶたになって治るようです。普通は1ヶ月程度は掛かると見ておいた方がよさそうです。

私の場合は発病から約2週間で疱疹が水ぶくれにもカサブタにもならずに、自然に治癒して肌が滑らかになって治りました。

帯状疱疹の後遺症

帯状疱疹の皮膚の症状が治っても痛みが続くことがあります。これは帯状疱疹後神経痛と呼ばれていて、高齢者に多い病気です。

帯状疱疹ウイルスが活発な活動をしている時期に、水痘・帯状疱疹ウイルスが神経部分で急激に増殖して神経を痛めることで起こるようです。

このような事にならないように、帯状疱疹が疑われる場合は、早めに医療機関を受診して早期に治療をすることが重要です。

日頃から帯状疱疹の症状や治療方法についての知識を集めて認識していることが重要だと思います。それが無理なら、日頃から相談できる医師や詳しい友人などを持っているのが重要です。私の場合は、妻が看護師の資格を持っているので安心です。

注意事項

帯状疱疹は腹や胸や手足だけにできるものではありません。顔や頭にもできることがあります。目や耳にできて原因がわからず治療が遅れて後遺症が残ることもありますので注意が必要です。顔や頭にできた時は早めに医師に相談してください。

特に髄膜炎や脳炎や顔面麻痺など症状がある場合は重症化したり後遺症が残りやすいので注意してください。

水ぶくれがある時期にはウイルスを他人に移す可能性があります。赤ちゃんなど一度も水痘症にかかったことのない場合には特に注意してください。