変形性膝関節症の運動療法(関節痛の場合の運動)
変形性膝関節症に悩む人はとても多いのが現状です。私も関節リウマチから右足の変形性膝関節痛に悩まされています。変形性膝関節症の人は運動をした方が良いのか、それとも何も運動をしない方が良いのか悩むところです。
変形性膝関節症とは
変形性膝関節症は、筋力の低下や加齢や肥満や 関節リウマチ楽天 等によって、膝関節の機能が低下して、膝軟骨や半月板が変形や断裂を起こして痛むものです。
膝関節の軟骨や半月板が長期間の使用で少しずつすり減り変形することで起こるものと、関節リウマチや膝のケガなどの他の原因によって引き起こされるものの2種類があります。
私は関節リウマチによって、手の指の関節と右膝の関節が腫れて痛んだことがあります。この場合は関節リウマチの進行をさせないようにしないと、膝の痛みは収まりません。まずはこれが一番です。詳しくは関節リウマチのページをごらんください。
変形性膝関節症の症状
症状はまず、階段の昇降時や歩き始めに痛んだり、正座やしゃがむ姿勢がつらくなることで発見されます。病気が進行すると、起床時の膝のこわばりや、膝関節液の過剰滞留などの症状が出ることもあります。さらに症状が進行すると、大腿骨と脛骨が直接こすれることで激しい痛みになります。
40歳以上の6割の人が何らかの膝の関節の痛みを経験しているとも言われています。女性が男性に比べて1.5~2倍多く発症しています。
変形性膝関節症の運動療法
変形性膝関節症に対する運動療法は、以前はあまり重視されていませんでしたが、運動療法の脚上げ運動は、変形性膝関節症の治療として、すぐれた効果があることが確認されています。
運動療法をする目的は、関節を支えている筋肉を鍛えて、関節にかかる負担を軽くすることです。膝が痛いからと動かないでいると、更に筋肉が衰えて、関節の変形が進行してしまいます。
変形性膝関節症の運動療法の基本
運動療法は、次の項目を組み合わせて行い、症状の度合いや個々の患者の症状に合わせて運動を行ないます。
初期の運動療法は、筋力トレーニングを中心に行ない、筋力をつけてから有酸素運動で減量をします。これらの運動のあとで、ストレッチを行い、柔軟性を保つようにします。
中期や進行期の運動療法は、ストレッチが中心になります。筋力トレーニングや有酸素運動は膝の負担が少ないものを選んで無理をしないようにします。
- 筋力トレーニング
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筋力トレーニングは、膝を支えたり、膝の動きを制御している大腿四頭筋を主に鍛えることです。
- ストレッチ
- ストレッチは膝の動きを滑らかにして、柔軟性を保つために行います。
- 有酸素運動
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ウオーキングやサイクリングや水中歩行などの有酸素運動は、膝の負担を軽くするように体重の減少や筋力増強を目的に行います。肥満があると変形性膝関節症はなかなか改善しません。
変形性膝関節症の治療
消炎剤による治療は根本的な治療にはなりませんが、一時的には有効な補助療法となります。消炎剤は炎症を抑え、骨の破壊を防ぐ働きがあります。
膝に関節液がたまる関節水症は、関節の内側を覆っている滑膜がなんらかの刺激を受けて、多量の関節液を排出して起こります。水がたまっていると滑膜を刺激するので、更に関節液が増えます。この悪循環を断ち切る為に、膝にたまった関節液を注射器で抜く場合があります。
膝関節症の治療には、上記の運動療法以外にも、膝の保温や膝の血行を良くすることも重要です。サポーターを利用して膝を保温したり、膝を小刻みに振動させる器具を使ったり、貧乏揺りも良いかも知れません。
変形性膝関節症の原因
女性の場合、エストロゲンの減少が発症要因かもしれないとも言われています。また遺伝的な影響も研究されています。
確実に判っていることは、膝の半月板や軟骨を酷使する運動によって発症する場合が多いということです。また、O脚の人は膝の内側に体重が集中してかかるので内側半月板や内側軟骨の負担が多くなり発症しやすいのです。
肥満は体重が膝への負担を増して、半月板や軟骨を痛める原因になります。
関節リウマチや膝のケガ等で、関節が破壊されて変形性膝関節症になる場合があります。